保坂和志
「新潮」に連載されていた「小説をめぐって」が三冊目の単行本『小説、世界の奏でる音楽』となった。
この小説論三部作(?)は、小説に限らずアート全体にもあてはまる内容だと思う。特に写真をアートとして見た場合、貧弱な論理しかなかったのでこの三部作は非常に参考になった。
写真の世界は日本のプロ野球やゴルフと似て日本国内でちんまりとまとまってしまい、世界という視点に欠けている。特にアート方面に関しては一部の人が突出しており、そんな人はとっくに世界に飛び出して行っている。
視野を世界に広げる、つまり普遍的な視点を持つということを教えてくれたのがこれらの小説論だ。
ちなみに保坂和志の評論、つまり小説以外はそこそこ読んでいるのだが小説はひとつも読んでいない。ゴメン。
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